『法華文句』講義 3月27日(月) テキスト『法華文句』(Ⅱ)592頁1L~
やや寒い三月末、『法華経』巻第二、「譬喩品」の註釈が始まる。三周説法(法説周・譬説周・因縁周)の法説周、第二舎利弗領解段(第三如来述成段・第四如来授記段・第五四衆領解段)からスタート。
舎利弗に対する法説周は、「方便品」では終わっておらず、この「譬喩品」の始まりまで説かれている。なぜ「譬喩品」にまで舎利弗の授記が入ってくるのかという問題もある。法説周の次に説かれる譬説周は三車火宅喩の直前まで法説周が続いている。
講義メモは、「1」科文「身子(舎利弗)領解」~は、法説周の続きあたり、「方便品」の一仏乗や一大事因縁が説かれる法説周正説段を承けて、舎利弗が領解する身子領解段からの[2]経文、[3]訓読[4]『法華文句』の解釈-天台の解釈という構成になっている。その部分の講義メモ六頁からの訳を参照。
比喩を説いて中下根の声聞に四悉檀の利益を得させるので「譬喩品」というと解説。法説周では理解できたのが上根であるが、上・中・下根の者たちも説法の場に一緒にいた。譬説周も上・中・下根皆が聴いているが、理解した中心は四大声聞の中根の声聞であると。
最後は舎利弗が自身の過失を後悔することで自ら帰着す(六〇一頁一行目)で了。テキストの『法華文句(Ⅱ)』があと二十頁程で終わり、『法華文句(Ⅲ)』に入る。本年度後期講義も無事終了。 (担当スタッフ)