お知らせ
【これからの法華コモンズ講座一覧】
〇【対面&実況】 2月8日(土) 午後1時半~5時半
大竹晋先生 一日集中講座「仏教は霊をどう考えるか」
〇【対面&実況】 2月17日(月) 午後6時半~8時半
菅野博史先生 後期第4回「『法華経』『法華文句』講義」(通算81回)
〇【対面&実況】 2月22日(土) 午後3時~5時半
連続講座「現代の法華菩薩道とは何か」第4回
山上弘道先生 「不軽菩薩の利益について」
〇対面講義でもオンライン講義でも、当日に欠席となった受講者には、講義の終了後に「講義の動画配信」を行いますので、会場に来れない方や日程が合わない方も、動画により受講することができますので、ぜひ遠方の方も受講申込をお願い申し上げます。
★『日蓮遺文解題集成』の原点—『日蓮の諸宗批判』を無料公開‼
このたび山上弘道先生講座の開催に際して、テキストとなる『日蓮遺文解題集成』の原点であり、日蓮遺文研究の入門編ともなる『日蓮の諸宗批判―「四箇格言の再歴史化」の前提―』の全篇を、無料公開することとなりました。
山上先生の『日蓮の諸宗批判』(本化ネットワーク叢書1)は、いまから13年前、地震・津波・原発事故が重なった東日本大地震という大災害の年に刊行されました。西山茂理事長はこの本の「序」で、「日蓮の災因論と他宗批判は表裏一体のもの」と捉えて、この大災害を日蓮仏教徒としてどのように受け止め、真摯に考え抜き応えられるかが日蓮仏教の再歴史化につながる、と述べています。再歴史化とは、ある時代の文脈の中で成立(歴史化)した宗教的言説を、新たな時代の文脈の中に蘇生(再歴史化)させることです。つまり、日蓮の宗教的言説を活かして現代の諸問題を解決していく、これが日蓮仏教の再歴史化であり、法華コモンズの目的となります。
この要請を受けて、山上先生は「あとがき」の中で、そのための前提として「日蓮遺文の真偽の分別と系年の特定」が必須として、その作業をする「研究者共通の土俵」作りの必要性を強調されました。そしてこのたび、全遺文を論じた『日蓮遺文解題集成』が、共通の土俵・叩き台として上梓されたのです。私どもは、この『日蓮遺文解題集成』を読解するには、多くの方々がその入門となる『日蓮の諸宗批判』を読む必要がある、と考えて無料掲載する運びとなりました。
今日の世界情勢は、頻発する自然災害や、各地で激化している戦争・紛争によって、まさに危機的状況といってよく、そうした中にあって日蓮仏教の再歴史化は一層急務の営為となっています。ぜひ『日蓮の諸宗批判』をその糸口として活用していただければと思います。
※下記のリンクをクリックしてください。
●『日蓮の諸宗批判』 ⇒ 日蓮の諸宗批判_改稿.pdf
●『日蓮遺文解題集成』の入手方法 ⇒ 『御書システム』
【new!】当法華コモンズ仏教学林の教学委員・花野充道博士の古稀記念論文集『仏教思想の展開』『日蓮仏教とその展開』が発刊されました!
―花野博士の年譜、著書・論文目録、そして、長編の研究論文をはじめ、当学林関係者、また、当学林でご講義いただいた多くの先生方の最先端の論攷が収録されています!
花野充道博士古稀記念論文集(全2巻)
第1巻『仏教思想の展開』
第2巻『日蓮仏教とその展開』
(2020 年10月、山喜房佛書林)
2冊1セット 30,000円+税
第1巻『仏教思想の展開』(A5判 838頁)
目次
序
『法華経』の女人成仏観と日蓮 ―「変成男子」とsaṃdarśana-
岡田真水 – 法華経の付嘱について
前川健一 – 「不軽菩薩『我深敬』等の二十四字と日蓮の題目」 ―インド・オリジナル法華経から見て―
苅谷定彦 – 常不軽菩薩の授記と但行礼拝について
澁澤光紀 – 『無量義経』の真偽をめぐって
大竹 晋 – 『高王観世音経』の起源 ―「仏説観世音経」から「仏説高王経」へ―
池 麗梅 – 世親『法華論』のチベット語訳は存在したのか
望月海慧 – 馬鳴菩薩造・真諦三蔵訳『大宗地玄文本論』の成立事情
石井公成 – 「真如随縁」の相即論に関する一考察
井上克人 – 『大乗起信論』における「本覚」「始覚」の成立について ―「従本已礼」という表現に注目して―
藤井 淳 – 仏性論争における『大乗起信論』の位置
藤村 潔 – 『大乗起信論義記』における無碍説 ―『探玄記』との比較を中心に―
金 天鶴 – 『大乗止観法門』に見える真如・如来蔵説 ―『究竟一乗宝性論』との関連性を中心として―
李 子捷 – 天台智顗における法雲の法華教学批判と受容の再検討
早川貴司 – 天台智顗における燃灯仏理解の一側面 ―『法華玄義』の引用を中心にして―
村上東俊 – 天台智顗の死について ―中国の学者の解釈を中心として―
菅野博史 – 章安灌頂による『摩訶止観』の本文整備 ―十境・十乗観法(近方便)を中心に―
村上明也 – 李華撰『故左渓大師碑』に見る知識人の佛敎認識
伊吹 敦 – 唐代における『法華経』信仰の諸相
松森秀幸 – 中国天台における『金光明経』思想の受容
林 鳴宇 – 最澄『通六九証破比量文』の思想的位置 ―二比量を中心に―
師 茂樹 – 伝聖覚撰『大原談義聞書鈔』と本覚思想
安達俊英 – 天台本覚思想と證空 ―「現生往生」思想の究明を射程に入れて―
中村玲太 – 道元禅師と本覚思想
清野宏道 – 再考・持経者から日蓮へ ―虚空蔵求聞持法と『不動愛染感見記』―
菊地大樹 – 言霊と真言と題目 ―聖なる言葉と予言をめぐって―
鎌田東二 – 日蓮と密教 ―虚空蔵求聞持法、三光天子、戒家の印―
杉原愼了 – 日蓮の三論批判
奧野光賢 – 鳳潭の『大乗起信論義記幻虎録』について ―その思想史の位置づけを中心に―
張 文良 – 鳳潭と性悪説 ―『起信論註疏非詳略訣』を中心に―
末木文美士 – 『立正安国論』の近代 ―二つの「立正安国」の論理とそのゆくえ―
佐藤弘夫 – 仏教とマインドフルネス ―アメリカのマインドフルネス―
古瀬珠水
第2巻『日蓮仏教とその展開』(A5判 866頁)
目次
序
花野充道博士 年譜
花野充道博士 著書・論文目録
日蓮教学の思想史学的探求|花野充道
日蓮聖人の法華経救済のイメージと『大曼荼羅』図顕|渡邊寳陽
日蓮における地涌・上行菩薩の自覚をめぐる論争 ―論点整理―|間宮啓壬
日蓮教学における題目論の一断面|布施義高
事の一念三千に関する再考察 ―題目との関係性をめぐって―|三浦和浩
『兄弟鈔』における「伯夷伝」小考|大賀義明
日蓮真蹟遺文『下方他方旧住菩薩事』について|山上弘道
日蓮遺文に登場する北条一族覚書 ―呼称・人物比定・日蓮遺文の真偽―|坂井法曄
佐渡国法華講衆について ―「師弟子の法門」のこと―|大黒喜道
日蓮と法華講会|石附敏幸
慶林日隆の八品正意論管見|大平宏龍
慶林坊日隆の一仏二名論 ―立論の動機と目的―|平島盛龍
日隆門流の形成と教団維持に関する一考察|小西日遶
了義院日達と本有院日相の論議応酬の一考察|鈴木正嚴
近世不受不施論争における権力に対する譲歩と殉教 ―国主の不施の受不受の問題を中心に―|ジャクリーン・ストーン
佛立開導・長松日扇師の信行成仏論 ―三途成不論争を通して―|福岡日雙
創価学会草創期における政界進出の理念と動機を再考する|中野 毅
日本の近現代と日蓮仏教の「再歴史化」 ―国柱会と創価学会の「国立戒壇」論の場合―|西山 茂
日蓮主義と九識論 ―田中智学と宮沢賢治における九識心王の日蓮をめぐって―|ブレニア・ユリア
望月歓厚『日蓮教学の研究』における本尊論の検討|宮田幸一
現代修行道場の諸問題 ―僧としての修行者は如何にあるべきか―|戸田日晨
法華コモンズの講座一覧
※各講座とも当日受講(途中受講)が可能です。
2024年度(後期)講座一覧
開講予定の講座 受講受付中です。
※下記日程は、開講決定時のものです。新型コロナウィルス等による日程変更については、上部の緊急連絡にてご確認ください。
連続講座「仏教哲学再考②―『大乗起信論』を手掛かりに Ⅲ―」 末木文美士
会 場: オンライン講義&配信
開催日:第1回(第9講) 2024年10月2日(水) 午後6時30分~午後8時30分
第2回(第10講) 2024年11月6日(水) 午後6時30分~午後8時30分
第3回(第11講) 2024年12月4日(水) 午後6時30分~午後8時30分
第4回(第12講)2025年1月8日(水) 午後6時30分~午後8時30分
受講料: 8,000円(全4回) ※当日1回の受講は3,000円です。
《講師よりのコメント》
『大乗起信論』は、東アジアの仏教全体に大きな影響を与えている。本講義では、『起信論』自体を読みこむというよりは、『起信論』が東アジアでどのように受け止められ、どのように変容したかを、真如・如来蔵・本覚などの概念の展開を含めて考える。張文良『《大乗起信論》思想史研究』(中国語。中国社会科学出版社、2020)を参考として、張氏が「方法としての《大乗起信論》」と呼ぶ方法により、『起信論』を手掛かりとして東アジア仏教思想を考えてみたい。
※1学期4回の開催で、4学期16回ほど連続講義の予定。テキストは岩波文庫版『大乗起信論』(宇井伯寿・高崎直道訳注)を使うので、受講者は事前に購入のこと。
《講師略歴》
末木文美士(すえき・ふみひこ):1949年山梨県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。文学博士。現在、東京大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授、未来哲学研究所所長。専攻は仏教学、日本思想。著書に『日本仏教史 思想史としてのアプローチ』(新潮文庫)、『仏教 言葉の思想史』(岩波書店)、『日蓮入門 現世を撃つ思想』(ちくま新書)、『思想としての仏教入門』(トランスビュー)、『『碧巌録』を読む』(岩波現代文庫)、『草木成仏の思想』(サンガ)、『冥顕の哲学1、2』(ぷねうま舎)、『日本思想史』岩波新書、他多数。
連続講座「現代の法華菩薩道とは何か」 全4回
会 場: 新宿 常円寺 新宿常円寺祖師堂地階ホール(&オンライン実況)
開催日: 2024年度 後期4回 ※土曜日 午後3時~5時30分
受講料: 1期4回分8,000円 ※1回のみ聴講:3,000円
《講師よりのコメント》
法華コモンズでは、「四菩薩プロジェクト」という構想を立てて、その理想の実現をめざしています(詳しくは、当学林のブログのトップ「法華コモンズのめざすもの」を参照のこと)。本講座は、この構想を広く論議すべく令和2年に開催する予定でしたが、コロナ禍のため延期されていました。いま、新たな時代状況をふまえて、「現代の法華菩薩道」の実践を期して開催いたします。ぜひご受講ください。各回の講義概要はこちらからご確認ください。
《講師略歴》
第1回
中野毅(なかのつよし):昭和22(1947)年 茨城県生まれ。東京大学文学部卒業、筑波大学大学院修了。博士(文学)。創価大学文学部にて宗教学・宗教社会学を教え、2018年3月に定年退職。現在、創価大学名誉教授、(公財)国際宗教研究所顧問、日本宗教学会評議員。
主な著書論考:『宗教の復権』東京堂出版、2002年。『戦後日本の宗教と政治』大明堂、2003年。「民衆宗教としての創価学会」『宗教と社会』第
16号、2010年6月。「戦後日本社会と創価学会運動」、 西山茂編『近現代の法華運動と在家教団』(シリーズ日蓮4)春秋社、2014年。「戦後民主主義と創価学会の戒壇建立運動」『本門戒壇論の展開』(本化ネットワーク叢書3)、2015年4月。「自公連立政権と創価学会」、島薗進編『政治と宗教』岩波新書、2023年1月、第三章。編著『占領改革と宗教-連合国の対アジア政策と複数の戦後世界-』専修大学出版局、2022年9月。監修書『創価学会-現代日本の模倣国家』(レヴィ・マクローリン著、山形浩生訳)講談社選書メチエ、2024年7月。
第2回
原井日鳳(慈鳳)(はらいにっぽう(じほう)):昭和19年静岡県生まれ。昭和43年早稲田大学卒業後、東京船舶株式会社勤務をへて、昭和49年法華宗興隆学林を卒業。沼津市妙泉寺住職就任。法華宗財務部長を経て宗務総長(第一次・第二次)、法華学園理事長など歴任。平成19年に「菩薩行研究所」を設立、同所長。平成30年2月大本山光長寺貫首、令和元年11月法華宗第138代管長に就任。
論文著作に、『今日の立正安国論を考える』、『危機の時代に生きる思想と実践』、『日法聖人の足跡をたずねて1~10』(「無上道」連載)、『武田信玄の死因を探る』(「在野史論」新人物往来社)、『供養と蘇生』(「菩薩行」菩薩行研究所)、その他多数。
第3回
弓削多一朗(ゆげたいちろう):1960年生まれ。早稲田大学卒業後、東京都内の私立中高一貫校で32年間専任教諭として教職に携わる。現在、日蓮宗大乗山法音寺事務長、学校法人日本福祉大学理事、社会福祉法人昭徳会総務部長を務める。
第4回
山上弘道(やまがみ こうどう):1952年東京都出身。興風談所所員。
《2024年度 後期4回》
10月26日
11月25日
12月21日
2025年2月22日
講座「『法華経』『法華文句』講義」 菅野博史
会 場: 新宿 常円寺 祖師堂地階ホール(&オンライン実況)
開催日: 2024年度 後期6回 ※ 月曜日 午後6 時30 分~8 時30 分
※対面講義が不可の場合は、オンラインまたは動画配信講義に切替えて開催する予定です。
受講料: 1期分12,000円(半年間6回)※1回のみ聴講:3,000円
《講師よりのコメント》
今年度の後期も、『法華経』『法華文句』の講義を継続します。『法華文句』は『法華経』の随文釈義の注釈書ですので、「注釈書読みの経典知らず」にならないためには、『法華文句』を読むときには、常に『法華経』の本文を読まなければなりません。現在、『法華文句』の本文を地道に読む機会はほとんどないと思われますので、この講義では、『法華文句』の本文をすべて読んでいきます。もちろん同時に『法華経』も読んでいきます。受講生のご希望がある限り、地道に続けていきたいと思っています。今期は「信解品」の随文釈義の部分を学習していきます。
★教科書『法華文句』Ⅲ(第三文明社、各冊2,530円)※コモンズ割引価格2,000円(受付にて)
★『法華経』はプリントを配布します
《講師略歴》
菅野博史(かんの ひろし):1952年福島県生まれ。1976年東京大学文学部印度哲学印度文学科卒業。1984年東京大学大学院博士課程(印度哲学)単位取得退学。1994年文学博士(東京大学)。現在、創価大学大学院教授、(公財)東洋哲学研究所副所長。専門は、仏教学、中国仏教思想史。
著書に『一念三千とは何か―『摩訶止観』正修止観章―』(第三文明社)、『法華経入門』(岩波書店)、『中国法華思想の研究』(春秋社)、『南北朝・隋代の中国仏教思想研究』『法華経―永遠の菩薩道―』(大蔵出版)、『中国仏教の経典解釈と思想研究』(法藏館)など多数。訳書に、『法華玄義』上・中・下、『法華文句』(Ⅰ)~(Ⅳ)、『摩訶止観』(Ⅰ)・(Ⅱ)(以上、第三文明社)、『現代語訳 法華玄義』上・下(東洋哲学研究所)、『現代語訳 法華玄義釈籤』上・中・下一・下二(松森秀幸と共訳、東洋哲学研究所)など多数
《2024年度 後期6回》
10月21日
11月25日
12月16日
2025年1月27日
2月17日
3月31日
2025年度(前期)講座一覧
開講予定の講座 受講受付中です。
※下記日程は、開講決定時のものです。新型コロナウィルス等による日程やオンライン講義への変更については、上部の緊急連絡にてご確認ください。
連続講座 全4回「仏教哲学再考② —『大乗起信論』を手掛かりに Ⅳ—」 末木文美士
会 場: オンライン実況講義(後に配信ビデオ講義)
開催日:
第1回 (第13講)4月 9日
第2回 (第14講)5月 7日
第3回 (第15講)6月11日
第4回 (第16講)7月 2日
受講料: 4回分8,000円 ※当日1回の受講は3,000円です。
《講師よりのコメント》
『大乗起信論』は、東アジアの仏教全体に大きな影響を与えている。本講義では、『起信論』自体を読みこむというよりは、『起信論』が東アジアでどのように受け止められ、どのように変容したかを、真如・如来蔵・本覚などの概念の展開を含めて考える。張文良『《大乗起信論》思想史研究』(中国語。中国社会科学出版社、2020)を参考として、張氏が「方法としての《大乗起信論》」と呼ぶ方法により、『起信論』を手掛かりとして東アジア仏教思想を考えてみたい。
※1学期4回の開催で、4学期16回ほど連続講義の予定。テキストは岩波文庫版『大乗起信論』(宇井伯寿・高崎直道訳注)を使うので、受講者は事前に購入のこと。
《講師略歴》
末木文美士(すえき ふみひこ):1949年山梨県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。文学博士。現在、東京大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授、未来哲学研究所所長。専攻は仏教学、日本思想。著書に『日本仏教史 思想史としてのアプローチ』(新潮文庫)、『仏教 言葉の思想史』(岩波書店)、『日蓮入門 現世を撃つ思想』(ちくま新書)、『思想としての仏教入門』(トランスビュー)、『『碧巌録』を読む』(岩波現代文庫)、『草木成仏の思想』(サンガ)、『冥顕の哲学1、2』(ぷねうま舎)、『日本思想史』(岩波新書)、他多数。
連続講座全4回「歴史から考える日本仏教⑫ 中世社会と寺社の実相」 菊地大樹
会 場:第1~3講:オンライン実況講義、第4講:新宿常円寺祖師堂地階ホールにて対面&実況(後に配信ビデオ講義)
開催日: 2025年度 前期4回 ※原則第3火曜日 午後6時30分~8時30分
第1講 4月15日
第2講 5月20日
第3講 6月17日
第4講 7月 22日
受講料: 1期4回分8,000円※当日1回の聴講:3,000円
《講師よりのコメント》
この講座は、歴史学の立場から日本仏教のさまざまな側面を継続的に考えてゆくことを目指します。これは言い換えれば、教理文献に残された思想を、それが著された時代の文脈の中で立体的にとらえなおす営みに他なりません。しかもひとつの時代は系譜となって、前後に長く連なってもいます。
そこで日蓮の生きた鎌倉時代をつねにどこかで射程に入れつつも、ときには原始古代にまでさかのぼり、また私たちの生きる近現代にも立ち戻って進んでいきたいと思います。
2024年度前期は、本覚思想や日蓮研究でも知られたアメリカの日本宗教史研究者、ジャクリーン・ストーンさんの『臨終正念』という著書を手掛かりに、「臨終行儀」について考えてみたいと思います。
この講座は、歴史学の立場から日本仏教のさまざまな側面を継続的に考えてゆくことを目指します。これは言い換えれば、教理文献に残された思想を、それが著された時代の文脈の中で立体的にとらえなおす営みに他なりません。しかもひとつの時代は系譜となって、前後に長く連なってもいます。そこで日蓮の生きた鎌倉時代をつねにどこかで射程に入れつつも、ときには原始古代にまでさかのぼり、また私たちの生きる近現代にも立ち戻って進んでいきたいと思います。
2025年度前期は、古代寺院が中世寺社に転換し、定着していく様に注目しながら、寺社の組織や制度に注目してみたいと思います。日本仏教史というと、従来は教理・思想史に偏りがちでした。しかし、そのような教理を支えた僧侶・神官の身分、また寺社の組織、さらにはそれらの器としての寺社はどのように成立し、支えられてきたのでしょうか。
本講義では、国家や地方といった中世社会との関係を意識しながら、宗教施設としての寺社やそれを運営していた僧侶・神官の組織、そして社会的機能・役割に焦点を当てていきます。さらに、「聖教」と呼ばれるいくつかの史料群を紹介しながら、中世文化への影響についても考えていきます。
《講師略歴》
菊地大樹(きくち ひろき):東京大学大学院修士課程修了。博士(文学)。現在、東京大学史料編纂所教授。著書に『中世仏教の原形と展開』(吉川弘文館、2007年)、『日本人と山の宗教』(講談社、2020年)、『吾妻鏡と鎌倉の仏教』(吉川弘文館、2023年)他。論文に「再考:持経者から日蓮へ」(『花野充道博士古稀記念論集』山喜房仏書林、2020年)、「鳥羽院政期の宗教史的位置」(『日本仏教綜合研究』22号、2024年)他。
《2024年度 前期4回》
4月15日
5月15日
6月17日
7月22日
シリーズ講座全6回「法華仏教講座」
会 場:新宿常円寺祖師堂地階ホール・対面&実況(後に配信ビデオ講義)
開催日: 2025年度 前期6回 午後3時30分~5時30分
第1回 4月19日(土)
第2回 5月10日(土)
第3回 6月28日(土)
第4回 7月 5日(土)
第5回 8月 2日(土)
第6回 9月 27日(土)
受講料: 1期6回分12,000円※当日1回の聴講:3,000円
《講師よりのコメント》
各々の講義についてはパンフレットにてご確認をお願いいたします。
《講師略歴》
第1回、第6回 花野充道(はなの じゅうどう):1950 年京都府生まれ。早稲田大学大学院文学部東洋哲学専攻博士課程修了。博士(文学)。法華仏教研究会主宰。『法華仏教研究』編集長。法華コモンズ仏教学林教学委員。
単著に『天台本覚思想と日蓮教学』(山喜房仏書林、2010年)、単編著に『シリーズ日蓮第1巻・法華経と日蓮』(春秋社、2014年)、『シリーズ日蓮第2巻・日蓮の思想とその展開』(春秋社、2014年)、『シリーズ日蓮第3巻・日蓮教団の成立と展開』(春秋社、2015年)、『花野充道博士古稀記念論文集-仏教思想の展開・日蓮仏教とその展開』(山喜房仏書林、2020年)。他、論文多数。
第2回 川﨑弘志(かわさき ひろし):1954年大阪府生まれ。大阪工業大学工学部応用化学科卒、法華仏教研究編集委員。大学卒業後に関東のゴム部品製造業でエンジニアとして勤務する傍ら、日蓮の研究を行う。近年の論考に「日蓮花押母字の「妙」字説の研究」(『法華仏教研究』34号)、「創価学会近代史の研究(一)」(『法華仏教研究』29号)、「台密における日蓮の血脈相承の系譜」(『法華仏教研究』28号)等がある。
第3回 土倉宏(つちくら ひろし):1954年神奈川県生まれ。東洋大学文学部教育学科卒業。東洋大学大学院博士前期課程(仏教学)修了。同大学院博士後期課程(仏教学)単位取得退学。修士(文学)。現在、(公財)東洋哲学研究所委嘱研究員。専門は天台密教。主要論文:「安然における心真如門と心生滅門の記述に関する問題について」『印度学仏教学研究』(第72巻-1)、「安然における真如随縁の円教義的解釈」『印度学仏教学研究』(第71巻-1)、「安然における『仏性論』の円教義的解釈について」『印度学仏教学研究』(第69巻-1)、「日蓮における安然の問題」『印度学仏教学研究』(第61巻-1)、「安然撰『菩提心義抄』の五教思想に関する一考察―与奪の二論を中心に―」『東洋学研究』第40号。
第4回 坂井法曄(さかい ほうよう):1970年生まれ。立正大学仏教学部卒業。興風談所所員・千葉市立郷土博物館史料研究員。論文:「新加文書「国分朝胤書状」(称名寺聖教紙背文書)の紹介」(千葉市立郷土博物館『研究紀要』30号)、「日蓮の語る承久の乱とその周辺」(細川重男編『承久の乱研究の最前線』朝日選書〈近刊〉)など。
第5回 本間俊文(ほんま しゅんぶん):1982年新潟県生まれ。立正大学仏教学部宗学科卒業、同大学院博士後期課程修了。博士(文学)。立正大学非常勤講師、助教を経て、現在准教授。著書に『初期日興門流史研究』(山喜房佛書林、2015年)、『シリーズ日蓮3 日蓮教団の成立と展開』(分担執筆、春秋社、2015年)、『江戸大仏』(分担執筆、八木書店、2024年)などがある。
《2025年度 前期6回》
4月19日
5月10日
6月28日
7月5日
8月2日
9月27日
連続講座「『法華経』『法華文句』講義」 菅野博史
会 場: 新宿 常円寺 祖師堂地階ホール
開催日: 2025年度 前期6回 ※原則毎月最終月曜日 午後6時30分~8時30分
受講料: 1期分12,000円(半年間6回)※1回のみ聴講:3,000円
《講師よりのコメント》
今年度の前期も、『法華経』『法華文句』の講義を継続します。『法華文句』は『法華経』の随文釈義の注釈書ですので、「注釈書読みの経典知らず」にならないためには、『法華文句』を読むときには、常に『法華経』の本文を読まなければなりません。現在、『法華文句』の本文を地道に読む機会はほとんどないと思われますので、この講義では、『法華文句』の本文をすべて読んでいきます。もちろん同時に『法華経』も読んでいきます。受講生のご希望がある限り、地道に続けていきたいと思っています。今期は「信解品」の随文釈義の部分を学習していきます。
★教科書『法華文句』Ⅲ(第三文明社、各冊2,530円)※コモンズ割引価格2,000円(受付にて)
★『法華経』はプリントを配布します
《講師略歴》
菅野博史(かんの ひろし):1952年福島県生まれ。1976年東京大学文学部印度哲学印度文学科卒業。1984年東京大学大学院博士課程(印度哲学)単位取得退学。1994年文学博士(東京大学)。現在、創価大学大学院教授、(公財)東洋哲学研究所副所長。専門は、仏教学、中国仏教思想史。著書に『一念三千とは何か―『摩訶止観』正修止観章―』(第三文明社)、『法華経入門』(岩波書店)、『中国法華思想の研究』(春秋社)、『南北朝・隋代の中国仏教思想研究』『法華経―永遠の菩薩道―』(大蔵出版)、『中国仏教の経典解釈と思想研究』(法藏館)など多数。訳書に、『法華玄義』上・中・下、『法華文句』(Ⅰ)~(Ⅳ)、『摩訶止観』(Ⅰ)・(Ⅱ)(以上、第三文明社)、『現代語訳 法華玄義』上・下(東洋哲学研究所)、『現代語訳 法華玄義釈籤』上・中・下一・下二(松森秀幸と共訳、東洋哲学研究所)など多数。