法華仏教講座第4講義 西山茂先生「法華コモンズがめざすもの」ブログ報告
1月22日(土)午後4時半より、法華仏教講座第5講の西山茂先生講義「法華コモンズがめざすもの」がオンライン形式で開催されました。今回は西山理事長自らが講師となり本学林の理念と目標を語るということで、スタッフはじめ多くの受講生が熱心に聴講いたしました。講義は、⑴当学林の学是、⑵社会成仏の宗教、⑶コモンズやコモンとは何か?⑷法華コモンズがめざすもの―「不軽精神」による仏国づくり―、の4項目にて展開されました。
当学林の学是では、「日蓮仏教の再歴史化(現代的蘇生)」という実践的学びが学是であり、「立派な実践をする為には勉強を続ける以外に道はない」(行学二道)ことを確認しました。社会成仏の宗教では、日蓮仏教の実践は「社会成仏(立正による安国)」にあるとして、その立正安国の仏国とは現代では「理想の共同体」と捉えるべきであるとしました。そしてコモンズやコモンとは何か?では、共有地を意味するCommonsは近代資本主義成立の過程で否定され「共有から私有」にされたが、晩期のマルクスは「自主的な共同性を重んじる共同体社会主義」を構想したことを挙げて、コモンズのめざす理想の共同体とはこうした「共同体社会主義」や「アソシエーション(相互扶助の協同組合)」また「脱成長のコミュニズム」ではないか、と例示されました。最後のコモンズやコモンとは何か?⑷法華コモンズがめざすもの―「不軽精神」による仏国づくり―では、日蓮仏教の基本精神を「不軽精神」として、長松日扇の教歌「義は強く言やはらかに身を下る これぞ不軽の折伏と知れ」を体現する丸腰非武装の「常不軽国家日本の建設(望月哲也氏の造語)」を提示されました。そして、その具体案としての「四菩薩プロジェクト」の概容のみに触れて講義を終えました。
あらためてコモンズの理念と目標を説き明かされた西山先生の講義レジュメは、本ブログのメニューに加えました。ぜひお読み頂けますようお願いいたします。 (担当スタッフ)