去る10月3日、北海道大学大学院の特任教授であられる櫻井義秀先生をお迎えし「政治と宗教を考える集中講義」が、第一部「統一教会問題—解散命令と山上裁判」第二部「2050年の宗教未来地図―興隆する宗教と衰退する宗教」として開催された。
櫻井先生は高名な宗教社会学者であり、中でも旧統一教会問題に早くから着目され、その危険性に警鐘を鳴らされていたが、山上被告による安倍元首相暗殺事件の発生を防げなかったことに責任を感じられ、被告人側証人として現在も活動されている。
第一部では、統一教会の成立から現在までを解説され、日本での集金活動の特異性(韓国や米国ではそのような活動は見られない)や伝道のステルス性の理解が深まった。さらに最高裁での解散命令判決があったが、それにより教団が消滅するものでもなく今後も細々とでも存続するとのことである。
さらに山上裁判において一審判決で無期懲役となったが、明らかに統一教会による家庭環境の破壊、そして安倍元首相と統一教会の関係性が背景となっているのにも関わらず、判決ではそこには一切触れられていないなど、この先控訴審で争点とされる予定とのことなどをお話しいただいた。継続中の裁判であり、機微に触れる情報をお持ちのため、話したくても話せない機密事項もあるなど、当事者であられるゆえ、聴講者として知りたいことと講義として話せる限界とのせめぎ合いとなった。
第二部では、2050年の宗教未来地図として、世界宗教や信者数の多い宗教の今後の増減予測を資料を基に解説いただいた。世界で世俗化が進行し、結果として信仰の継承率が下がる傾向にあり、キリスト教や仏教人口は衰退し、イスラム教やヒンドゥー教など、戒律が厳しく不自由な宗教の方が継承率が高く、若年層も多いため増加するとのことである。
このような中、人口減に見舞われる日本の仏教寺院への提言として、地域コミュニティで活路を見出す「縮充」という表現で伝統仏教へのエールをいただいた(スタッフ)。

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