講座②「日蓮教学史と諸問題」第10回講座報告

講座②「日蓮教学史と諸問題」第10回講座報告
2017年1月21日 commons

平成29年1月21日(土)に、常円寺祖師堂に於きまして、第十回目の布施義高先生の講義が行われました。今回は本迹一致論についての第二回目の講義で、 了義院日達師、一妙院日導師、優陀那院日輝師の学説を中心に、江戸後期から近現代までの教学史的な流れを御教授頂きました。レジュメは分かりやすくまとめられていて、改めて拝読してみますと、さらに理解が深まり勉強になりました。日達師は方便品主体の本迹実相同、並びに本迹超絶題目論を打ち出し、日導師は『祖書綱要』二三巻の中で「境智不二」「題目一体説」「一々文々是真仏」「始本相資」、特に『今此三界合文』等に拠って「二種本門」思想を主張したこと。さらに、日輝師は、本迹論の決着と一致論の集大成をはかり、本迹相資・教観相資の説を大きく打ち出したこと。これらの基礎から応用、そして周辺事項まで幅広く学ぶことができ、極めて充実した二時間になりました。次回の布施先生 の講義は、2月18日(土)午後3時からになります。講義も佳境に入ります。より多くの皆様のご参加をお待ちしております。(鈴木佑正)