講座②「日蓮教学史と諸問題」第8回講座報告

講座②「日蓮教学史と諸問題」第8回講座報告
2016年11月12日 commons
平成28年11月12日(土)曜日に、新宿常円寺において、「日蓮教学の諸問題」の第8回目の講義がおこなわれました。
今回のテーマは「白蓮阿闍梨日興と日興の教学」で、布施先生からの依頼により、日興教学・日興門流教学史のスペシャリスト、興風談所の菅原関道先生に特別講師をお引き受け頂 きました。
菅原先生の御講義は、膨大な資料を渉猟し精査された上で、重要な箇所のみをピックアップして下さり、順序立て説明して頂けるので、分かりやすく、密度の濃い御講義になりました。
菅原先生には、貴重なお時間を頂き、本当に感謝しています。
講義では、最初に、日興師と五老僧の関係について五一相対になった理由を『弟子分本尊目録』『富士一跡門徒存知事』などの文献を引用し確認され、教学については本門に立脚した御書中心主義であることを『富士一跡門徒存知事』『四十九院申状』『申状』などの資料から説明して頂きました。続いて、本迹論・本尊論を、日興師、日澄師、日順師、日有師、日辰師、日寛師などの先師の見解を中心にご教授頂きました。
御曼荼羅、御影堂、宗祖の立場を明示しながら教えてくださり、大変勉強になりました。
日興門流研究の専門家から直に教えて頂ける機会は中々無い事なので、大変に貴重な時間となりました。
次回からは、再び布施先生の講義となり ます。講義も大詰めを迎えます。今回で本迹勝劣論について一通りの概観を終え、次回からは、本迹一致論の概観、そして、今までの講義を承けながら、日蓮教学史上の本迹論の核心をより掘り下げて解説する講義が予定されているとのことです。
第9回目の次回は12月17日(土)15時~を予定しています。
皆様の御参加をお待ちしています。   (講座担当記)