講座「仏教哲学再考②―『大乗起信論』を手掛かりに」第2講 講義報告

講座「仏教哲学再考②―『大乗起信論』を手掛かりに」第2講 講義報告
2023年11月8日 commons

令和5年11月8日(水)、末木文美士先生による講座「仏教哲学再考②―『大乗起信論』を手掛かりにー」第二回目が開催された。今回の講座は、前回の補足をする内容となった。

はじめに、覚洲鳩『華厳春秋』(1764年)に記されている鳳潭の生涯を紹介された。先生は、「鳳潭の前半生は鉄眼の庇護と影響のもとにその生涯の方向を決定している、それ以後は、泉涌寺で受戒、叡山の安楽院で霊空光謙の講義を聞き、四明知礼の教学を正当なものとして採用した」と解説され、重要となるポイントを示された。

次に、鳳潭の著作である『起信論義記幻虎録』の冒頭を引用し、それを出版した理由は、「『大乗起信論』に関し、後代(澄観・宗密の唯心論的思想)の解釈を排して、法蔵の原意に迫ろうとしたからである」と説明された。

最後に、「『釈摩訶衍論』の成立」について簡単に触れられ、講義終了となった。

今回の講義では、鳳潭が「古い形態にさかのぼって原意を求める、文献主義の立場」、「法蔵の重々無尽の縁起説を最高の円教とする立場でありながら、天台(山家派)の四明知礼の性悪説を採用し、華天一致とする立場」であることが明らかとなった。

次回は12月6日(水)となります。新規聴講も問題ありません。末木先生は、聴講者の質疑応答にも分かりやすく対応して下さいます。皆様の聴講申し込みをお待ちしております。なお、本講座はリモート開催となっており、講義動画も受講者に配信し、期間内であれば何度でも見ることが可能です。詳細につきましては、「法華コモンズ」ホームページからご確認ください。(スタッフ)