講座①「インドの『法華経』を読む」第6回講座報告

講座①「インドの『法華経』を読む」第6回講座報告
2016年9月3日 commons

平成28年度前期第1講座として、苅谷定彦先生によって6回に亘って開催された「インドの『法華経』を読む」の講座が9月3日(土)の講義をもって無事終了致しました。

講義に先立ち、布施学林長により受講者の氏名が読み上げられ、苅谷先生自筆書名入りの修了証(4回以上受講したことが条件)が苅谷先生より受講者に授与されました。

最終講義は、主として「法華経第二章の精読について」行われました。講義において、従来「方便品」と名付けられた第二章の方便という言葉は、巧みな教化方法ということであったが、仮の教えを意味するものが持ち込まれ、それが今日の一般的な理解となっていること。第二章は本来、「仏乗品」と名付けられるべきものであり、法華経の思想では、一切衆生は本来からぼさつ(成仏確定者)であるので、仏乗とは、ぼさつ鼓舞(教化菩薩)であることなどが講義されました。

講義を通じて感じたことは、苅谷先生は、サンスクリット語の法華経を日蓮教学を通じて理解されている稀有な先生であり、その講義は、大変刺激的であったということです。受講者にも好評だったこともあり、来年度も講義が予定されていますので、その際には受講されることをお勧め致します。