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令和7年5月10日(土曜)15時30分~、2025年度前期【法華仏教講座】第2回講義が、常圓寺祖師堂地階ホールを会場として、オンライン同時配信のハイブリッド型で講義が執り行われた。
今回は、法華仏教研究会編集委員の川﨑弘志先生を講師にお迎えし、「写本で伝来した日蓮の御書における真偽と系年ー『守護国家論』の系年を中心にー」の題でご高説を賜った。
本講義では、『守護国家論』を中心に、『武蔵殿御消息』『十住毘婆沙論尋出御書』『災難興起由来』『災難対治鈔』『立正安国論』、また、関連して、『像法決疑経等要文』『念仏者追放宣旨事』『安国論送状』等に関しても、述作の経緯や系年について、詳細に考証された。
川﨑先生は、『常修院本尊聖教事』『本尊聖教録』以来の所見、今日までの研究史をすべて取り上げて逐一考証され、時に、『摂大乗論釈』『十住毘婆沙論』借用の問題にも目を配りながら、掘り下げた考察を進められた。
更に、その考証は、御書のみならず、時に、『五代帝王物語』『皇代略記』『日本暦日原典』等の資料をも駆使するもので、実に幅広い丹念な情報蒐集に基づき、厳密な分析と考証を披露された。
然も、以上のような厖大かつ難解な内容を、川﨑先生は、パワーポイントを有効に使用しながら明快に講義され、その様には、一同唸らされた。
講義終了後も、聴講者からの質問に丁寧に答えてくださり、受講者にとって至福の2時間30分となった。(スタッフ)

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