講義メモ[1]科文は『法華文句』の『法華経』に対する段落分け。網掛けの部分はすでに講義した箇所。[2]経文は鳩摩羅什訳『法華経』の原文[3]は訓読。[4]が『法華文句』の解釈で、出典・引用・註釈・語句説明などが記されている。譬喩品の中辺り長行「時諸子等各白父言」の三車家と四車家の違い、『法華経』と他の大乗経典との違いを述べている箇所。譬喩を思想的内容に合わせる科文「合譬」、本文「『華厳』第八に云わく」から。
「利根」の「根」は仏の教えを受ける素質・能力のこと。自分が救われていないのに、真っ先に他人を救うのが菩薩道の慈悲。『地論』=『十地経論』は、世親著『十地経』の注釈書。『十地経』は菩薩の十の境地を説明したお経。鳩摩羅什は『十住経』として単独のお経として訳している。十不善=十悪(殺生・偸盗・邪婬・妄語・綺語・悪口・両舌・貪欲・瞋恚・愚癡)を犯すと三途に落ち、逆に十善が集まると神々の世界に生まれ、それぞれに観智、合すれば声聞・縁覚・菩薩・仏となる。『菩薩瓔珞経』では三乗の一つひとつに説くと九乗になる。平等大慧に九乗という異なる物が集まって、みな入ってくる。聖人=仏・菩薩の説は会通できないとし、続いて四教、五味に分別す。
新たな聴講者が来たので、語句や本文にまつわる周辺の解説が細やかでした。660頁3行目で終了(スタップ)