『法華文句』講義 7月31日(月) テキスト『法華文句』(Ⅱ)622頁1L~
猛暑まっ只中、駅から歩いてくるだけで汗だくに。お茶を飲んで一息したら講義始まり。
講義メモ[1]科文について『法華経』の註釈書で一番古いのは竺道生だが、全体的な科文はない。光宅寺法雲の『法華義記』の科文がベースになるが、吉蔵、智顗の科文も詳しい。
622頁3行目「所詮」とは解き明かす対象で、その主体は〝能詮〟。故に「仏の教門を以て、三界の苦を出で、涅槃の証を得」と。火宅を脱出する門が宅門で、宅門=車門であるならば羊車・鹿車・午車の三車によって子供を救うことは大車(大白牛車)を賜うことであるはずである……ちょっと解りにくい箇所。
(Ⅲ)巻第五下に突入。本文626頁から。講義メモ3頁「長者は是の大火の~」訓読の確認。長者は机などを使って子供を助けようとしたが諦め、車が外にあるという方便を使い救い出す。
寿量品良医喩と同じく、この時も長者無虚妄譬を説いている。子供たちを救いたいという知恵の方便を以て慈悲の手を差し伸べている。632頁11行目で終了。(スタッフ)