1月14日(土)、大竹晋先生の連続講座「史実・僧侶妻帯世襲―ブッダ時代から現代まで」の第4回「日本篇Ⅲ・近現代の僧侶妻帯世襲――教義はどう変わったか:顕密篇」が行われました。
前近代の日本において諸宗の教義も僧侶妻帯に否定的であったが、近代においていくつかの諸宗の教義が僧侶妻帯に否定的でないかたちに変わっていく流れが発生したとして、前段階の議論として「僧侶妻帯は布教のためである」という主張とその反論について紹介していただき、またこの議論において教義上での問題が少ないのは、他力系の浄土系諸宗と、事実上の他力系である日蓮系諸宗であることを解説していただきました。
僧侶妻帯により戒の希釈が発生した諸宗として法相宗・天台宗・真言宗の例を挙げられ、例えば法相宗については僧侶妻帯に応じて、沙弥の十戒のう
ち不婬戒を不邪婬戒に変え、比丘の二百五十戒を受けないことが進行したと解説していただきました。
次回は2月4日に第5回「日本篇Ⅳ・近現代の僧侶妻帯世襲――教義はどう変わったか:禅門篇」が開講されます。みなさまの受講をお待ちしております。(スタッフ)