通算51回目となる菅野博史先生の「『法華経』『法華文句』講義」が、8月29日(月)午後6時半より開催されました。この日は、コロナ禍で中断していた福神研主催の「『摩訶止観』講義」が再開され、先生は午後3時半からの二時間講義を終えた後でしたが、疲れを感じさせないいつもの張りのある声でご講義頂きました。
【経文】は五千の増上慢比丘達が退去するところより、決定して大乗を説くと述べ、「諸仏は語異なること無し 唯だ一のみにして二乗無し」までです。【テキスト】は、524頁10行目から、532頁の10行目の「此れは業力の五道に流転するに拠るなり」までです。
講義は、レジュメに沿ってまず[2]「経文」(真読)と[3]「訓読」の章を読んで、その内容について詳しく解説頂きました。訓読の章では、それぞれの経文箇所に「五千の退を頌す」、「権の施すの心を頌す」など中見出しがついているので分かり易く、「諸仏の顕実を頌す」では「理一、人一、教一、行一」の四一が中見出しで示され、あらためて四一の意味を学ぶことができました。後半では[4]「『法華文句』の解釈―天台の解釈」に入り、「第二に偈頌に、一百二十一行有り、分けて二と為す」から始り、「四仏章」の説明では、初めに経文の全体構造を示してから個々の説明をするという『文句』の解釈方法をご説明頂きました。
次の前期第六回は9月26日で、テキストは、532頁10行目の「『正法念』に云わく~」からです。この講義の前には、「『摩訶止観』講義」(午後3時半~)がありますので、宜しければ、こちらも御聴講下さい。 (担当スタッフ)