通算49回目となる「『法華経』『法華文句』講義」が、6月27日に開催されました。今回の【経文】は、前回と重なりますが「仏、舎利弗に告げたまわく、諸仏如来は但菩薩を教化したもう~」から始まり、衆生に一仏乗の一切種智を得させようとする諸仏が、五濁悪世の衆生のために「方便力を以て、一仏乗に於いて分別して三と説きたもう」という所までです。【テキスト】は、504頁後ろから4行目「告舎利弗諸仏如来但教化菩薩~」から、巻第四上を終わり巻第四下に入って、釈迦章の(1)開権・(2)顕実・(3)五濁を挙げて方便を釈す・(4)に偽を揀んで敦く一実を信じ・(5)虚妄無し、の五つのうち、「五濁」を論じる514頁10行目までです。
講義では、テキストに従って経文に四一の解釈をあてて、「諸仏如来但教化菩薩」は人一、「常為一事」は行一、「如来但以一仏乗故~」は教一を明かして、光宅寺法雲の解釈と対比します。そして[過去仏、未来仏、現在仏の]三世の仏の章でも、それぞれの教一・行一を明らかにしていきます。巻第四下に入っての釈迦章では、「方便力故 而為説法」の開権、「皆為得一仏乗一切種智」の顕実に続いて、「五濁を挙げて方便を釈す」では劫濁・衆生濁・煩悩濁・見濁・命濁の五濁について詳しく述べられて、「五濁の生起を明かす」として煩悩(見)⇒衆生⇒命⇒劫の流れがあることを説明されました。
次回の第4回講義は、7月25日(月)の開催です。テキストは514頁11行目の「答う。此れは応に四句に分別すべし。」からです。ご聴講宜しくお願い致します。(担当スタッフ)