講座「歴史から考える日本仏教⑨-法華持経者の思想的系譜」第2講 講義報告

講座「歴史から考える日本仏教⑨-法華持経者の思想的系譜」第2講 講義報告
2022年5月17日 commons

2022年5月17日18時30分より【歴史から考える日本仏教⑨】第2講 持経者としての後白河院の宗教的世界 が開催されました。今回も対面式、Zoom受講式のハイブリッド形式となりました。

○はじめに
・後白河院の信心の多様性
・『梁塵秘抄』の法華経法文歌
・後白河院政期の王権と持経者

1 持経者としての後白河院
・後白河院の法華経信仰
・持経者千僧供養の隆盛
→寺門派僧侶としての自覚、智勝門人阿闍梨行真 定員外の一代限りの阿闍梨

2 持経者千僧供養の政治性
・後白河院をめぐる政治情勢
・後白河法皇の宗教的演出
-俊乗房重源の採用-

3 持経者としての俊乗房重源
・重源の持経者としての信心
・東大寺持経者千僧供養
→念仏聖であり若年から持経者、アイデアマン

○おわりに
・後白河院が持経者であったという事実をどう理解するか
・持経者としての信心の政治性
・芸術家としての後白河院

<質疑応答>
1 他のアジア諸国に於ける千僧供養の存在
→ 天台大師事績には有り
→ 京都、三十三間堂も千体佛
→ 声明との関連

2 部経速読によって生まれた独特の節回し
→ 残存する譜について 義経記など。