令和2年11月30日、『法華経』『法華文句』第30回の講義が行われました。
今回はテキスト『法華文句』Ⅱ(336P 6行目~)からの講義で、
『法華経』序品の別序、発問序・偈頌の頌問の内容についての内容でした。
頌問の他土六瑞を問うなかの「文殊我住」以下の文は前を結び、後を開く文であるとします。(結前開後)
つまりは、「見聞若斯」は前の文を結び、「如是衆多」は後を開く文です。
「我見彼土」から以下は、他土の菩薩の修行について問う文です。
「或有行施」以下は六波羅蜜(布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧)に即して、次第に問うています。
布施については財・身・命の布施について述べていて、法施についてここで述べないのは、
後の智慧(般若波羅蜜)に譲るからであると解釈しています。
持戒については、比丘に約して戒を説くことは、在家にとっては布施は易行で持戒は難行であり、
比丘にとっては布施は難行であり、持戒は易行であるからであると解釈しています。
忍辱については、衆生忍・苦行忍・第一義忍の三種を説いています。
精進については、人が恐れる深山に入って仏道を思惟する修行を問うています。
禅定については、根本禅と出世上上禅について問うています。
智慧については、自行と化他の姿について問うています。
「又見菩薩寂然宴黙」以下は、六度について順不同に問うた内容です。(~342P 3行目)
次回は12月21日(月)18時30分からです。(スタッフ)