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通算60回目となる菅野博史先生の「『法華経』『法華文句』講義」が去る5月29日(月)に開催されました。【経文】は、譬喩品の「舎利弗。汝於未来世過無量無辺不可思議劫(舎利弗よ。汝は未来世に於いて、無量無辺不可思議劫を過ぎて)」から、世尊が華光如来の滅後の正法・像法の長さを述べた後の、「爾時世尊欲重宣此義、而説偈言(爾の時、世尊重ねて此の義を宣べんと欲して、偈を説いて言わく)」までです。【テキスト】は、606頁11行目の「「汝於未来」従り下は」から、609頁の最後の「菩薩も亦た未だ癒えず」までです。レジュメの「『法華文句』の解釈—天台の解釈」では、テキスト文にが現代語訳されて、実に分かり易くなっています。始めは「授記段」ですが、前に印可を得ているので舎利弗は自分で成仏することが分かるはず、何故「授記」が必要なのか、という問答があり、この授記に次の四つの意味があると明かされます。①二乗はまだ授記されていない。②機根が中・下の者には、授記して励ます必要がある。③そばで聞いてる者に縁を結ぶ。④舎利弗に本願を遂げさせる。授記は激励の意味もあるのか、と納得です。また、最後の「衆生は未だ癒えざれば、菩薩も亦た未だ癒えず」では、「示同」といって、舎利弗や迦葉は実は菩薩だが未熟な「未だ癒えざる」者たちのために声聞になって同じ姿を示している、という説明も、菩薩性の真骨頂として、実に勉強になりました。

次回の6月26日の第3回(通算回目)は、テキスト610頁から始まります。レジュメの内容が親切で分かりやすいので、ぜひご受講下さい。どうぞ宜しくお願い申し上げます。(担当スタッフ)

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