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2月26日(月)、常圓寺様祖師堂地下ホールにおいて菅野博史先生の『法華玄義』第23回目講義が執り行われました。
今回は『玄義』巻第家九下の用玄義段(論用)、同巻第十上~の教相玄義(判教)について、限られた時間を最大限有効に使われ、詳細且つ明快に御講義下さいました。

講義前半では、五重各説の用玄義段の構成を定義、明力用・明同異・明歴門・対四悉壇・四悉壇の順序で説明され、その中で、権実二智と断疑生信の関係性、宗と用の同異、十住顕一と十重顕本、並びにそれらと迹門十妙・本門十妙や四悉壇との関係性など、極めて重要なポイントの数々をご教示下さいました。

講義後半は、教相玄義段を講説して下さいました。まず、五時八教をめぐる問題から論じられ、頓漸五時教判と対比しながら天台教判の特色を描き出され、五時の通別、化法四教・化儀四教、三被接などについての天台教学中の意義もご教示下さいました。さらに、七番共解第一標章の教相玄義で説述された三種教相、殊に根性融不融相との対比における『玄義』巻第十・教相玄義の特色や、大意、出異……と判教の構成をご説明下さり、今回は南三北七の南三の諸師の解釈を概説されたところで講義を終えられました。

あの難解な『玄義』の完全理解という驚異的な偉業を成し遂げられた菅野先生。今回も、その最高水準の学識に基づく迫力ある名講義を目の当たりにしているという感動を味わうことができました。
また、講義中、先生の学生時代の思い出話なども語って下さり、書籍では味わえない講義の醍醐味も味わうことができました。

次回は3月26日(月)午後6時30分~。『玄義』全24回講義の最終回になります。講義終了後には菅野先生を囲んでの懇親会も予定しております。多くの皆さまのご参加をお待ち申し上げております。(スタッフ)

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