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間宮啓壬先生の新講座「日蓮聖人の宗教的自覚をめぐる諸問題」が、去る10月26日(木)午後6時より日蓮仏教研究所の1階学室においてスタートしました。第一回のテーマは「「法華経の持経者」から「法華経の行者」へ―仏に予言されたもの―」でしたが、間宮先生は先ず「宗教をどうみるか」という普遍的な問題から講義を始めました。
間宮先生は、人間を超え言葉も超えた「聖なる何か」を表現し伝えようとするところに宗教が生まれるとする宗教現象学からの視点から、日蓮聖人の「仏法をこころみる」という言葉に注目して、日蓮仏教を「心み」=試みを続ける発展的な宗教であると見て、日蓮聖人の出家・出家期より小松原法難期までの「こころみ」を解明していきました。そして、日蓮聖人が正法を見出す試みとして取った枠組みが、「依法、不依人」「依了義経、不依不了義経」また理証・文証・現証の三証で、その試行探求の中で日蓮聖人は「法華真言の行者」から「法華独勝の行者」へと「法華経の行者」自覚を確立していった、という過程を詳しく講義して頂きました。
そして間宮先生は、「日蓮聖人は、理論的「心み」の上に、現証的「心み」を重ねることによって自己の正統性を確信」していった、として第一回目の講義を終了しました。次回は、11/23(木)に「伝統的「持経者」と日蓮聖人―連続と不連続―」をテーマに御講義頂きます。です。まだ初めての方も充分について行けますので、どうぞご聴講のほどお願いいたします。                              (編集部)

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