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平成2811月24日(月)、都守基一先生の『日蓮聖人遺文研究』講座第2回が開催されました。気象庁によれば、11月に雪が降ったのは54年ぶりとのことです。その悪天候の中、12名の受講生が参加くださいました。都守先生も当日は平賀の本土寺で宗宝調査をされる中、開始時間に間に合うよう、背広姿で駆けつけてくださいました。

 

今回のテーマは「『立正安国論』の書誌と内容」で、21ページにわたる膨大な資料が配布されました。これだけでも雪の中、参加した甲斐があったと思いました。

講義はその資料に沿って進められました。項目は以下の通りです。

 

1.『立正安国論』の研究

2.『立正安国論』述作の由来

3.『立正安国論』の題意

4.『立正安国論』の反響

5.『立正安国論』の再評価

6.『立正安国論』に始まり『立正安国論』に終わる

7.『立正安国論』の新たな意味づけ

8.『立正安国論』の文体と用事

 

淡々と話される講義に、ドンドン引き込まれました。今回の講義を拝聴することで、新たに知ったこと、また整理されたことがいくつもありました。

たとえば、宗祖の鎌倉進出が、立教開宗の3年後の建長八年(1256年)であったであろうこと。また宗祖の伊豆流罪には、念仏者以外に、「塗師・剛師・雑人」といった職人たちが関与していることが『論壇敵対御書』に書かれているが、これは鎌倉長谷の大仏建立に携わる職人たちのことであろうこと、等々。大変興味のある気付きをいただきました。

 

講義終了後に、15分ほど活発な質疑応答がありました。2時間があっという間に過ぎました。今回の講義は、上記の1から8までの説明になりましたが、次回も引き続き『立正安国論』についての講義になります。個別の参加でも可能ですので、多くの方にご参加いただきたいと思います。

(文責・編集部)

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